こんばんは
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。
日本人は “ 礼儀を重んじる ” といわれていますが、相続という場面においても、この礼儀がとても大切です
たとえば、連絡をとったことがない相続人がいたとします。
もし被相続人(亡くなった方)が遺言をのこしていないようであれば、法律で決められた相続人全員で、被相続人の遺産を分けることとなりますので、連絡をとったことがない相続人がいたとしても、その人を無視して手続きを進めることはできません。
かならずその “ 連絡をとったことがない相続人 ” とも、連絡を取り合う必要が出てきます。
そうした場合に、 “ 連絡をとったことがない相続人 ” に対して、『相続放棄をしてくれ』 とやぶから棒に、何の説明もすることなくお願いする相続人が稀にいるようですが、これは非常に失礼な行為だと私は思います
そもそも、連絡を取り合ったことのない、いわば見知らぬ者同士だった相手から急に書類等を送られ、事情も説明されることなく、
『この書類に署名捺印をしてくれ』
と言われたら・・・
あなたなら、素直に署名捺印できますか
さらに、こうした書類は原則、実印を使用することを求められ、印鑑証明書も添付するように言われます。
見知らぬ者から急に書類を送られ、署名捺印(実印)、更に印鑑証明書も添付して返送してくれと言われたら・・・
もし実際にその方も「(被相続人の遺産を)相続する気はない」としても、そのようなあまりに唐突で失礼な行為に気分を害して、
「やっぱり少しでももらえるものがあるなら、相続したほうがよいかもしれない」
と気が変わることだってあり得ます
もし “ 連絡をとったことがない相続人 ” が出てきたら、まずはきちんとお手紙等であってもご挨拶から始まり、どのような状況であるのか、こちらの事情説明をした上で、先方の希望や意思を確認してから、手続きを進めるようにしましょう
またこれは、“ 連絡をとったことがない相続人 ” に限らず、連絡がとれる相続人同士においても言えることです。
遺産について、何も詳細を伝えずに、ただやってほしいことだけを相手にお願いするのではなく、きちんと伝えるべきことは伝え、協力をお願いするようにしましょう。
きちんと礼儀を重んじて行動すれば、うまくいくことも、
相手を軽んじて、ただ自分の希望だけを通そうとしては、うまくいくはずだったものもうまくいかなくなるものです
当事務所では、はじめて連絡をとる相続人の方へはまず、ご挨拶のお手紙をお送りするようにしています
ご挨拶、と一言で言っても、淡々とした定型的なお手紙ではなく、心をこめて、気持ちが通ったお手紙となるよう心がけながら書いています
もし、 “ 連絡をとったことがない相続人 ” が出てきて困っている・・・
そんな方はぜひ一度、当事務所までご相談ください。
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