カテゴリー別アーカイブ: ★遺言書について

遺言者の死亡前に、受遺者が死亡していた場合は?

こんばんは
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。

本日は、前回のブログのつづきです。


→前回のブログ「遺言者の死亡後に、受遺者が死亡した場合の相続人は誰?」はこちらマウス


遺言書に書かれた受遺者が、遺言者よりも先に死亡していた場合、受遺者が相続するはずだった遺産はどうなるのでしょうか?

その場合は、遺言書に書かれた内容に効力はない、ということになります。

遺言はあくまで、遺言者が亡くなった時点で、法的効力が生じます。
よって、その法的効力が生じた時点で、受遺者がすでに死亡していないということであれば、遺言書にかかれた遺贈内容は無効ということになります。

遺言書に書かれた遺贈内容が無効になる、ということは、その遺産は、法定相続人全員のものである(遺言書がない場合と同じ)、ということになります。


もし今後、遺言書の作成を検討されている方は、こうしたことも踏まえて遺言書を作成されると良いでしょう


たとえば、自分の兄弟に託したい財産があったとしても、その方が自分よりも先に亡くなってしまったら、遺言を作成する意味がなくなってしまうので、別途「もし万一、自分よりも先に兄弟が死亡していた場合は、その子ども(遺言者にとっての甥姪)が相続する」等と、別途予備的文言を入れておくと、より自分の意思に近い遺言書を作成できるかと思います。


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遺言者の死亡後に、受遺者が死亡した場合の相続人は誰?

こんばんは
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。

本日は、遺言書がある相続手続きについて、先日 実際にご相談いただいた事例をもとに、ご紹介させていただきます。

Q 5年前に亡くなった者(A)が遺言をのこしていて、その内容としては、私の母(B)にすべての財産を相続させるというものでした。
 ところが相続手続きをする前に、私の母も2年前に亡くなっています。
 このような場合、Aの相続財産は誰のものになりますか?

A 受遺者であるBさんの相続人が、Aさんの遺産を相続することになります。


遺言者が亡くなった後に、受遺者(=遺言書内で遺贈を受けた(相続させる人として記載されていた)人のこと)も亡くなってしまった場合、受遺者の相続人が、遺言書に書かれた財産を相続する権利が生じます。



遺言者=A
受遺者(遺言者Aが、遺言内で相続させるとした人)=B
遺言者Aの相続人=C
受遺者Bの相続人=D

たとえば、上記のような場合で、遺言者Aが、

『私の財産はすべてBに相続させる』

と遺言をのこしていたとします。
A亡き後、まもなくBも亡くなった場合、遺言者Aの相続人であるCには相続権がなく、受遺者Bの相続人であるDに、Aの遺産の相続権があります。

※相続人CがAの配偶者や子ども、両親等だった場合、遺留分はあります。

理由としては、遺言者Aが亡くなった時点で、遺言書の効力が生じ、Bへの遺贈がなされたものとみなされるからです。

ちなみに、受遺者および受遺者の相続人においては、遺贈の放棄も可能ですので、必ず相続しなければいけないということはありません。


では、受遺者が遺言者よりも先に亡くなった場合はどうなるのでしょうか

長くなってしまいますので、こちらは次回の記事で、ご説明させていただきたいと思います。

→記事を更新しました。「受遺者が遺言者よりも先に亡くなった場合」についてはこちらマウス



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公正証書遺言のデジタル保存化を開始

こんばんは
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。

先日、公正証書遺言に関する報道がありましたので、ご紹介させていただきます。


『公正証書遺言をデジタル保存する取り組みを開始』

東日本大震災で、宮城県石巻市の公証役場にも、津波が到達したという経験から、遺言を災害から守るための対策として、今月4月から、遺言書をスキャンし、デジタル保存する取り組みが全国の公証役場で始まったそうです。

公証役場で作成する公正証書遺言の種類は、原本、正本、謄本と3種類あります。
正本と謄本は、遺言書作成当日に遺言者に交付されますが、原本(遺言者と証人が署名捺印したもの)は公証役場で保管されています。

その大切な原本が紛失や天災等でなくなってしまった場合、万一、遺言者が亡くなって相続が発生した場合、相続人が遺言内容を確認するために、公証役場で写し(謄本)を発行してもらいたくても、できなくなってしまうのです

これまでデータ保存されていなかったというところも、正直遅いのかなと感じてしまいますが、これで今後はより安心して、遺言書の作成ができますね

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どうしようかな、と迷っている方もぜひ一度ご相談ください

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