以前は、相続税対策のために、生前のうちに海外へ資産を移す方も多くいらっしゃったかと思いますが、現在では規制が強化されたため、海外へ資産を移しても、相続税対策の効果はあまり期待できません。
では、外貨建ての相続財産は、相続手続き上、どのように評価されるのでしょうか?
外貨建てによる財産、海外にある財産については、日本円に換算した額が相続税評価額となります。
要するに、海外資産は現地での資産価額を、一旦日本円に戻して計算する必要があるのです。
●海外資産の評価方法●
1.海外資産を日本円に換算
2.日本円に換算した額を相続財産に加算する(他の財産と同様に計算する)
ちなみに、上記でも記載したとおり、現在では規制が強化されたため、以前と比較すると相続税の対象とならないケースは極めてまれです。
参考までに、そのまれなケースとなるのは、下記の条件に当てはまる場合です。
●海外資産を相続税の対象外とする条件●
①相続人の住所および国籍が日本国外にあること
②被相続人および相続人のどちらも、課税時期(相続が発生した日=被相続人が亡くなった日)の前5年以内に、日本に住んだことがない
この2つの条件のいずれも満たしている場合に限り、相続税の対象とはなりません。
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