遺言書に書かれた受遺者が先に死亡していた場合

こんばんは
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。

今日は遺言書についてお伝えします。

Q 母が亡くなり、母の遺言書がみつかりました。相続人は私と兄の2人ですが、遺言書には、すでに死亡している私の弟にすべて相続させると書かれていました。このような場合、弟の子どもに代襲相続されてしまうのでしょうか?ちなみに弟には子どもが2人います。

A 代襲相続はできません。遺言書がなかったものとして、通常の遺産分割協議を行なう必要があります。



遺言書に書かれていた、受遺者(上記で言うと、弟)が遺言者よりも先に死亡していた場合、その遺言はなかったものとして扱われます。

つまり、遺言者としては弟に財産をあげたかったけれども、弟が遺言者よりも先に死亡していた場合、状況が異なるので、その遺言は効力を生じない、ということになるのです。

よって、もし遺言者が「弟にあげたい。ただもし弟が自分よりも先に死んでしまっていたら、弟の子どもにあげたい」という希望があるならば、その旨を遺言書のなかに記載しておくと良いでしょう

上記のようなケースの場合、そういった補足がされていなかったようなので、遺言がなかったものとして通常の遺産分割協議を行ない、相続人を決める必要があるでしょう。


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