相続放棄と代襲相続について ~親が相続放棄をしたら子に代襲する?~

こんばんは。
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です


今日は相続放棄と代襲相続にまつわるお話しです。
※今日はQ&A方式でお伝えしていきます。

Q:ずっと一緒に暮らしてきた祖父が亡くなりました。
祖父には、住宅ローンがまだ残っている状態です。
そのため、私の父は「借金なんてまっぴらだから相続放棄をする」と言っています。
私はずっと祖父の面倒もみてきましたし、プラスの財産が多くあるのも知っています。
そのため、私は祖父の遺産を相続したいのですが、私が相続することはできるのでしょうか?

<相続関係説明図>


A:まず、このケースでの法定相続人をみていきましょう。

被相続人(亡くなった方):祖父
法定相続人:父、叔父

となります。
ただし、父は「相続放棄をする」と言っていますので、実際に家庭裁判所で相続放棄手続きを行なえば、叔父ひとりが祖父の遺産を相続することになります。

え?“私”に代襲相続されるんじゃないの?
とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、このような場合、代襲相続は発生しません。
父が相続放棄をした場合、「もともと父には相続権がなかった」ものとみなされるため、代襲相続はできないのです


民法という法律上、『本来相続人となるべき者が自分の意思で「相続はしません」と言って相続放棄をするのだから、あえてその子どもに親の相続分を代襲させる必要がないだろう』とされているのです。

よって、せっかく一生懸命祖父の面倒をみてきた“私”でも、残念ながら相続権はありません。
祖父がこっそり遺言書をのこしていて、“私”に何かしらの遺産をのこしてくれていれば・・・

遺言書はこのような場合にも、非常に有効な手段のひとつです

自分の想いをのこされた家族へ伝える
何度でもご納得いただくまでサポートいたします

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