生命保険金の未払い|請求忘れで放置多数

こんばんは相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。

宙に浮く生命保険金 死後請求なく未払い』 (朝日新聞デジタル 2014年8月4日配信)

生命保険に加入していた方が、亡くなったことを保険会社が把握できず、また遺族らも知らないまま請求されず、宙に浮いた状態になっていた保険金が多いことがわかりました。

その理由としては、保険金の受取人がすでに死亡していたり、認知症を患っていたり、そもそも相続人がその保険加入自体を知らないケースが増えているためだそうです。

確かに、私のところにご相談いただくお客様の中にも「被相続人様(亡くなった方)がどんな保険に入っていたのかわからない」という方もいらっしゃいます。

まだ保険料をおさめていたのであれば、そのうちに未払いになっているとして保険会社から連絡が入るかと思いますが、もしすでに支払いが終了している方の場合、何もしなければ、相続人の方はずっと知らずに請求できないまま、放置してしまう形となります。

なお、今回報道されたのは「明治安田生命保険」が昨年以降に調査した事例です。

90歳以上の契約者ほぼ全員を調査したところ、2割弱にあたる契約者がすでに亡くなっていたが、保険金を支払っていませんでした。

その未払いとなっている保険金総額は、実際総額はわかっていないものの、専門家らによれば、計約60億円にものぼるのではないのか、とのこと。

上記明治安田生命以外では、第一生命についても91歳以上をすでに電話調査済みとのことですが、今後は、他の大手保険会社6社(日本生命、住友生命など)についても、実態調査へ動いていくそうです。

こうした請求漏れを防ぐためにも、保険料の支払いがすでに完了している契約者へも一定期間ごとに何か通知やお知らせ、お手紙を送付するなど、今後の対応策をそれぞれきちんと行なってほしいですね。

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