遺言書の検索 ~ 公正証書遺言があるかを確認したい場合 ~

こんばんは。

相続・遺言コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です

本日は、公正証書遺言があるかどうか、わからない場合の調べ方をお伝えします。
 → 公正証書遺言とは?マウス

故人が遺言書をのこしているかいないか、自筆証書遺言であれば、自宅のどこかに保管してあるか、どなたかに預けてあるか、といった方法等が考えられます。
その場合、残念ながら、ただひたすら地道に探すしか手段はありません

ところが、公正証書遺言であれば、原本は公証役場に保管してありますので、公証役場に「公正証書遺言をのこしているか、確認したい」と伝えれば、相続人は公正証書遺言の有無を確認できます

◆ 公正証書遺言の有無確認のため必要なもの ◆

1. 被相続人(故人)の死亡事実がわかる除籍謄本 
2. 被相続人と相続人(有無確認をする相続人代表者)との相続関係がわかる戸籍
3. 相続人(有無確認をする相続人代表者) の身分証

※代理人が申請を行なう場合、別途相続人(有無確認をする相続人代表者) からの委任状と委任をした相続人の印鑑証明書が必要です(委任状には、印鑑証明書と同じ印鑑を使用してください)。

ちなみに、この申請はどこの公証役場でも行なえます
また、費用についてですが、

・ 遺言書がなかった場合
  → 費用はかかりません

・ 遺言書がみつかった場合
  → 謄本を印刷してもらうため、交付手数料がかかります。
  料金は、遺言の長さによって異なります。
  通常は1,000~3,000円ぐらいではないでしょうか。

ちなみに、もし遺言がのこされていることがわかった場合で、ただ閲覧をするだけなら200円だけで済みます。

なお、通常、公正証書遺言の保管期間は、原則として20年と規定されています(公証人法施行規則27条1項より)が、実際には20年が経過しても、原本を保管しているようです。
※ただし、公証役場によっては取扱いが違うため、事前に確認されることをオススメします。

実際に東京のとある公証役場へ問い合わせしたところ、

・ 東京都内なら、昭和56年以降
・ その他全国各地なら、平成元年以降

であれば、すでにデータが一元化されているため、公正証書遺言の検索は可能とのことでした。

相続人になられた方で、もしかして・・・と気にされている方は、ぜひ一度申請してみてはいかがでしょうか?

blog-toiawase
相続対策コンサルタント 鈴木としひろ 公式サイト はこちらから