エイプリルフールにちなんで、『ウソをつかれて相続放棄した場合どうなる?』

こんばんは。

相続対策コンサルタントの司法書士 鈴木敏弘です


今日は4月1日にちなんで、

①ウソをつかれてうっかり相続放棄してしまった場合
②ウソをついて遺産分割協議書を偽造した場合

こんな時はどうなるのでしょうか?

まず、①についてご説明しましょう。
そもそも、相続放棄は一度やる(宣言する)と、

『すみません。やっぱり相続放棄することはやめます。撤回します。』

といったことは認められていません。
最初から相続人ではなかったとみなされた後で、やっぱり相続人になりましたと言われた、と考えてみてください。

例えば、Aさん顔は相続放棄をして相続人ではなくなりました。
そして、他の相続人全員で遺産分割協議を進めて何とか話がまとまりました。

通常そこで、遺産分割協議書を作成して相続人全員が署名・捺印をし、この話し合いの決着はつきました、ということになります。
つまり、その後で、Aさん顔が相続放棄することはやっぱりやめたので、もう一回みんなで話し合い(協議)をしましょうということは認められないのです。

それを認めていたら、いつになっても遺産分割ができなくなりますからね・・・
でも、例えばAさん
顔が他の相続人に、『親父は借金があったから相続放棄しよう』と騙されていた、ウソをつかれていた場合はどうでしょう?

この場合は、さすがに取消しができます。

これで、取消しが出来なかったら、相続放棄をしなかった相続人だけ遺産を受け取ることができるので、一人当たりの配分が多くなってしまいます。

ただし、ダマされたと分かったときから6ヶ月、もしくは相続放棄をしてから10年経過した場合は、時効となって取消しができなくなってしまいます

しかも、相続の放棄の取消しをする場合は、家庭裁判所へ申し出ることが必要となります。
あまり多いケースではないかもしれませんが、相続放棄をする場合は慎重にご検討いただき、できれば一度専門家へご相談いただいた方が良いと思います。
ちなみに、「取消し」と「撤回」は法律的に意味合いが違うものとなっています。

今回のケースでは、相続放棄は撤回はできないけど取消しはできる。

どういうことでしょうか?

また、時間を見つけて今週中には記事にしたいと思います。

今日はここまでです。
明日は、②ウソをついて遺産分割協議書を偽造した場合
これを書きたいと思います。

ではっ

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