相続税節税のための不動産経営について

こんばんは
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。

まもなく相続税法が改正されることによって、相続税の課税対象者が倍以上に増えるといわれています。

それに伴い、節税対策を検討する方も多くなってきていますが、
なかでも不動産経営(不動産投資)を検討している方も多くいらっしゃるかと思います
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確かに、現金で1億円所有しているよりは、
同額分の不動産(賃貸マンション等)を所有していた場合のほうが、
現金の評価額はそのまま1億円となるのに対し、
不動産は借地や借家等条件によって、
評価額が下げられますので、1億円よりも低い金額で
相続税の計算をすることができます。
計算機

また賃貸マンションであれば、家賃収入一万円も入ります。

ところが、相続税対策のために、
安易に不動産経営をはじめたばかりに、
思わぬ事態となるケースもあります

<不動産経営に伴うリスク>
・賃貸管理にかかる手間
・金利が上昇し、賃貸収入だけでは返済できなくなる
・家賃の下落、空室リスク(入居率の低下)、税金や修繕費などの費用がかかる
・資産価値が下落する
・不動産以外の財産が多くない場合、遺産分割時に相続人間でもめる可能性が高くなる
等々

不動産経営はいわば、株式などの有価証券と同じで、
何かのきっかけで資産価値が大きく下落することもありますし、
空室になれば家賃収入はありません。
また賃貸管理に関する手間もかかりますし、
管理会社に委託する場合はその費用もかかります
出費

そもそも、不動産経営の場合、投資している金額が多額ですので、リスクもそれだけ大きくなります。

また、預貯金の多くを不動産経営にまわしてしまったら、相続人間で遺産分割する際、もめる可能性も高くなります。

実際、そんなリスクを伴ってまで
節税対策をする必要があるのか?という点も考慮せずに、
勧められたからと安易に始める方も多いようです

よって、まずは、自分がそこまで対策をする必要があるのか、
対策をしてどのようなメリット・デメリットがあるのか、
きちんと専門機関にご相談されることをオススメいたします

<不動産経営を始める前にチェック!>

 1そもそも、相続税の課税対象になる可能性があるか?
 (なければ、節税対策は不要)
 2相続人間で明確な分割ができる財産はあるか?
 (不動産だけであれば、法定相続分の割合に基づく名義変更しか、明確な分割はできない)
 3相続税がかかる場合、納税するための資金はあるか?
 (相続税は原則、現金で一括納付する必要がある)

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