相続争いに関するデータ ~遺産額~

こんばんは。

相続対策コンサルタントの司法書士 鈴木敏弘です

今日は昨日に引き続き、相続争いに関するデータについてです。
 →昨日の記事「相続争いに関するデータ ~相続人の数~」へ

●相続争いになりやすい遺産額は?

 
上記と同じく裁判所のデータによると、平成22年度中に全国の家庭裁判所にて争われた遺産分割事件のうち、どのくらいの遺産額でモメているケースが多いのでしょうか?

(遺産の総価額) ⇒ 全体に対する割合 
・1,000万円以下  ⇒ 全体の約31%
・5,000万円以下  ⇒ 全体の約43% 

・1億円以下        ⇒ 全体の約13% 
・5億円以下        ⇒ 全体の約7%  
・5億円以上        ⇒ 全体の約1%  
(算定不能・不詳分は全体の約4%)

遺産が多くなると自覚している方は遺言書を書いている割合が多いといわれています。
逆に、「自分はそんなに財産をもっていないから・・・」と謙遜している方に限って、遺言書を残していなかったりするため、死後に遺産争いが勃発してしまうケースが多いのです。

このブログ上でも、かなりしつこく書いていますが、 この統計からもわかるように、財産が少ないからといって、争いがおきないとは絶対に言えません。

1億円未満での相続争いは、全体の約74%にものぼるのです。

財産がたくさんある方は、これは長男のもの、これは長女のもの、これは・・・と、それぞれにうまく配分することが可能ですが、土地しかない、建物しかない、など不動産となると分けようにも分けられないのが現実です。

そのため、遺産が多くなくとも争いは起きるのです。

では、争いがおきないようにするにはどうすればよいのでしょうか?

それはやはり、生前 元気なうちに遺言をのこしておく方法です

そして、遺言をただ残せば良いというものではなく、遺言の内容にもちゃんと注意して財産を特定しておくことです。


土地しか遺産が残らないようならば、土地を誰に残したいのか、
きちんと自分の意思を相続人に伝え、自分の死後も、相続人同士が仲良く暮らせるように、生前の準備が大切になります

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