勝手に遺言書を開封したら・・・

こんばんは
相続対策コンサルタント 司法書士の鈴木敏弘です。
今日はまた一段と寒い一日でしたね

さて、本日は、遺言書についてお送りします。

今年の夏ごろ、当ブログ内で、遺言書の検認手続きについてお伝えしましたが、最近また検認手続きに関するご相談が多くなっておりますので、再度お伝えしようかと思います。
 →「遺言書の検認手続きについて」マウス

たとえば、自分の親や兄弟、配偶者から自筆証書遺言を預かっていた方がいたとします。

その方が、家庭裁判所での検認手続きを経ることなく、勝手に遺言書を開封したらどうなるでしょうか

通常、「自筆証書遺言」をみつけたら、遅滞なく管轄の家庭裁判所に検認手続きの申立てをする必要があります。
にもかかわらず、勝手に開封したら・・・

民法1005条の規定により、5万円以下の過料に処せられます。出費

もし遺言書に封がしていなかったとしても、検認手続きをしなかったら・・・

同じく、民法1005条の規定により、5万円以下の過料に処せられます。出費

そもそもこの規定は、検認という制度の秩序維持を目的として設けられました。
よって、実際のところ、もしうっかり遺言書を開封してしまったとしても、過料に処せられることはほとんどないと言われています。

とはいえ、もし開けてしまったとしても、そのまま放置はしないでくださいね
封が開いた状態でも大丈夫ですので、そのまま開封された状態でも、家庭裁判所の検認手続きは受けられますので、かならず検認手続きを行なうようにしてください。

また、開封してしまっても、遺言書の法的効力はそのまま残っていますので、ご安心ください

ただし
もし相続人が複数名いるようであれば、勝手に遺言書を開封してしまったことを責められたり、勝手に開封して中身を書き換えたんじゃ・・・と良からぬ疑惑を抱く人もいるかもしれません

よって、「自筆証書遺言」をみつけたら速やかに管轄の家庭裁判所で、検認手続きを行なうようにしてください

なお、「公正証書遺言」であれば、検認手続きは不要ですので、見つけたらすぐに内容を確認していただいて大丈夫です

遺言書に関するご相談は